souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

Peter Hammill & K Group Live at Rockpalast

はるか、30年以上昔のハナシだ。
俺が神様と崇めていたピーター・ハミルのライブ映像を、当時付き合ってた女の子がプレゼントしてくれた。
ドイツのTV番組の録画と思われるそのビデオテープはもちろん海賊版で、ダビングにダビングを重ねた映像と音は、それは酷いもんだった。だが当時ハミルの動く映像は皆無であり、ものすごく貴重で、俺は貪るように何度も観た。繰り返し繰り返しそれこそテープが擦り切れるほど。
病人のような冴えない衣装、軽薄なシンセドラム、虚空に叩きつけるようにシャウトするハミルの佇まい、バンドの息が合わずに終われないエンディング。何もかもが脳裏に焼き付いている。


それが今年、CD×2+DVDの公式アルバムとして発売された。収録曲も収録時間もあの酷いビデオテープの倍の尺の、所謂「完全版」フォーマットでだ。
一週間前俺はそれをPCでクリックひとつで購入し、今こうして冷房の効いた部屋で、プラズマTVのクリアな映像とJBLのくっきりとした輪郭の音で鑑賞している。


あれ以来、随分時間が経った。
VdGGが何度も再結成され、それを含めハミルの来日公演に数えきれない程行くことができたし、プレゼントをくれた女の子の消息は全くわからない。
俺もいくつものバンドを作ったり壊したりしながら、不肖、ハミルの歌を歌ったりもしている。

月日を経て、神様の偶像は数々の情報によって残酷にも地に降ろされ、カジュアルに消費される。その文脈で言うなら、ハミルは既に神様ではなくなった。俺もいつしか、ハミル教の狂信者から、極く一般的で健全な一人のファンになった。


その立場で聴くハミルの楽曲は、却って邪魔な後光が取り払われた良質のポップミュージックとして、改めて俺に迫ってくる。
無論、ハミル自身が時代を掴んでもいるのだ。VdGGからソロを経て80年代。イキのいいギターバンドで復活を遂げたのは大正解で、いい意味の疾走ロックが展開されている。贅肉がそぎ落とされたアスリートのような肉体からソリッドな音を繰り出すハミルは、既にアングラの帝王を払拭して別次元に達している。


パンキィなナンバーとバラードのコントラストも見事なこのライブ。
別の意味で、今後も大愛聴盤になるだろう。


Peter Hammill & K Group : Live at Rockpalast 1981

  1. The Future Now
  2. Losing Faith in Words
  3. Stranger Still
  4. Sign +
  5. My Experience
  6. Modern +
  7. The Second Hand +
  8. Sitting Targets +
  9. The Sphinx in the Face
  10. Flight
  11. Central Hotel +
  12. The Spirit
  13. Door
  14. My Room +