souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

日本の実力

全ては、開始3分のシュートで打ち砕かれた。
本国開催で、2002年以来遠ざかっているW杯チャンピオンへの返り咲きを宿命付けられているブラジル。協会も本気なら観客も本気。セレソンは勿論のこと、雇われ店長フェリポンだって本気。
こういう国を挙げて本気なブラジルの前に、何とかなるんじゃね的にフワッと試合に入ってしまった日本。突きつけられたのは、「期するものが違えば結果も違ってくる」という当たり前の現実だった。
その後の日本は、必要以上に相手をリスペクトし過ぎ(要は、ビビッてしまい)実力を全く出せないまま90分を戦うことになる。


第二戦。
前の試合から(いい意味で)開き直れた日本の、素晴らしい動き。
PKのラッキーな先制点の後も攻め手を緩めず加点するしたたかさ。
今度はイタリアを苦しめた。しかし結果は3-4の敗戦。
岐路は3箇所あったと思う。
前半終了間際のフッと気を抜いたCKからの失点。
後半開始直後の、麻也の緩慢な処理からのオウンゴールによる失点。
後半残り20分、3-3に追いついた後、もう1点決め切れなかった攻撃。
いくらサッカーの女神様に贔屓してもらったとしても、3回も自らのミスで運を手放してしまって勝てるほど、世界大会も、イタリアという相手も、甘くはない。


最終のメキシコ戦は、1〜2戦からの悪い流れを修正できる程の元気はなく負けてしまう。
とりたてて内容が悪かった訳ではない。勝つチャンスも分けるチャンスもある実力の拮抗した試合だった。強いて原因を挙げるとすれば、直前ロンドンでも日本に勝ちメンタルで優位だった試合巧者なメキシコに一日の長があったことと、日本の疲労がピークだったことだった。


そう。疲労のことを、今一度問題にしなければなるまい。今回のコンフェデのコンディショニングは、完全に失敗だった。


日本は疲れていた。アジアの過酷な予選を戦い終えたのは、ブラジル戦の4日前(6/11)のイラク戦。
前週(6/4)にホーム豪州戦で出場を決めていたのに、何故主力をわざわざ中東に連れて行ったのか?
それが無理でも、せめて、先発をごそっと入れ替えて主力を休ませるべきではなかったか?
ザックをはじめスタッフがコンディショニングを軽視していたとしか思えない。あるいは、コンフェデ自体を甘く見ていた、ということなのかもしれない。
選手は、もうちょっとフレッシュな状態でブラジルと戦いたかった筈だ。そして、3試合を駆け抜けるだけの余力をもっていたかった筈だ。観客以上に選手が悔しかったに違いない。


もうひとつ、ギアチェンジの問題。
W杯予選のアジア諸国との戦いと、世界大会での強豪との戦いは、かなり違うんである。俺たちはそれをイヤという程知っている。誤解を恐れず大胆に言えば、100m競争とトライアスロンぐらいに。
けれど、イタリアから来た指揮官は、アジアの戦いがこれ程までに過酷だとは知らなかったに違いない。着任当初こそアルゼンチンに勝利するなど世界でも通用するサッカーを志向してきたが、この1年のアジアの壮絶な戦いによって、現実に照準を合わせざるを得なくなったのではないか。予選突破が叶わなければ、即クビなのだ。
その結果、固定メンバーで、ベタ引きする相手に、常に点を取りにいくイケイケのサッカーを志向せざるを得なかったのではないか。


しかし予選は終わり、世界の中で戦う力をつけることに集中できる環境が整った。これから1年は、攻めるオプションその1〜その3(例えば「中央」「サイド」「ドリブル」「ショートパス」等)、徹底して守るオプションその1とその2(例えば「高い」と「速い」)ぐらいの、あらゆる状況を想定しての選手起用とチーム戦略の成熟が求められる。そうでなければベスト4以上の成績は望めまい。


俺たちは、ベスト16になった途端戦術を持たずに(サントスを突然ワントップに据える不可解な采配で)自滅したトルシェや、有効な攻撃オプションを提示できずにPK戦になってしまった岡田ジャパンの限界を軽々と超えないといけない訳なんだから。