souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

林英哲ソロコンサート2010 月山II@サントリーホール

林英哲さんというのは、ご存じ鬼太鼓座鼓童のトップ・プレーヤーとして活躍した人だ。今や、オーケストラやジャズプレーヤーとの異種格闘技的共演でも有名かもしれない。
ともかくこの人の太鼓の音を、一度生で聴いてみたかったんだ。友人がガールフレンドに買ったチケットが、ドタキャンの末、俺の元に回ってきた。会場は女性だらけ。あるいはカップル。しかもお年を召されたほとんどおばちゃんばかり。スーツ姿の男2人が浮いている。でもそんなことどうだっていい。


優れた音楽は、ひとしく肉体的である。そんなあたりまえのことを強烈に再認識させてくれたコンサートだった。
迸るパッションは、しかしただ熱いだけのそれではない。鬼火のような青白さを秘めて、簡単に消えそうもない情熱の焔であった。
坊主の読経の響きが太鼓の調べと着かず離れずシンクロする。
バイオリンとパイプオルガンが太鼓に絡む。
粒の揃ったピアニシモからフォルティシモまで、音が生き物のように蠢いて、時折蛇の舌のように炎がチラチラと顔を出す。何とストイックで、かつエロティックな音なんだろう。


ラストナンバーではふくらはぎを攣らせていた。びっこをひきながらカーテンコールに応える英哲さん。あんな英哲さん初めて観た。おばちゃんも、俺を誘った友人も、口々に感嘆の声を挙げる。何か、トンデモナイ瞬間に立ち会ってしまったという感覚が、腹の底の方からフツフツと沸いてきた。


出演:林英哲
スペシャルゲスト:古澤巌(ヴァイオリン)
特別出演:鈴木隆太(オルガン)
     真言宗豊山派 迦陵頻伽聲明研究会(聲明)