souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

オランダ 2-1 ブラジル

このカード。いつも因縁めいている印象がある。
94年米国大会の準々決勝。ロマーリオの「疑惑のオフサイド」でブラジルが3-2の勝利。
98年フランス大会の準決勝。こちらはPK戦
いずれも接戦で、事実上の決勝戦と言われ、ドラマに溢れた名勝負だった。
今回も痺れるような好ゲームとなった。


立ち上がりからブラジル攻勢。というか、前半オランダは何もできなかった。
しっかりとした守備。そこからスピードを緩めず一気に攻め切るスプリント能力の高さと個人技術の確かさ。ブラジルの良さばかりが目立ち、あのオランダさえも引き立て役でしかなかった。
ところが、後半開始間もなく、オランダの意表を突く素早いリスタートがブラジルのディフェンスに混乱を齎し、DFとGKが交錯する痛恨のミス*1
更に得点を狙うオランダは、CKをニアで逸らし最後はフリーのスナイデルが頭で決めた。
怒涛の逆転。集中を切らさず一気呵成に攻めたオランダのゲームコントロールの良さが、後半は際立っていた。


史上最も規律正しいセレソンは、しかし、最後まで修正できずに居た。ドゥンガの誤算は、ピッチ上にドゥンガが居なかったことだった。平時に強い規律は、有事には効かない、ということなのか。何だか浮足立っているようにさえ見えた。


これまで、オランダと言えば基本的に天上天下唯我独尊。
誰が何と言っても、自らの美学に忠実であり、勝負に対しては結構淡白で潔い印象があるが、今回のチームはどうだろう。
下馬評の圧倒的に高い「格上」ブラジルに対して、愚直に守備をし、トリッキーなセットプレーを駆使し、時間をかけては相手を焦らし、カードまで出させる、といったこれまでのオランダにはない、いい意味での緻密さと謙虚さがある。寧ろ「試合巧者」タイプに生まれ変わった感じがする。それに21世紀型オランジュの完成を、俺は目にしているのかもしれない。
お得意のお家騒動の噂も聞こえてこないし、これは決勝まで行くかもね。


華麗なセレソンをもう少し観たかったが、フットボールの女神は残酷だ。
しかし、例えようもないほど美しいゲームであった。
う〜〜〜む。堪らない!!

 

*1:そう。あのマイアミの得点を彷彿とさせるシーンだった。
ブブゼラコーチングの声が聞こえなかったのかもしれない。