souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

20世紀少年<最終章> ぼくらの旗

★★★★☆素晴らしい また観たい
正直言うと、浦沢原作の「言いっ放し」の終わり方は非常に好きで、漫画的には大いにアリだったような気がするんだけれども、同時に浦沢原作どおりのオチだと映像的なカタルシスは得難いよなと思ってもいた。
じゃ、どうするか。
浦沢原作を忠実になぞるのではなく、「ともだち」という怪物を生み出した背景を大きく捉え、浦沢が表現したかった時代感や群像描写の中からクッキリ浮き上がらせた、そういう勝利だったと思う。
かくして、伏線回収はキッチリしており、かつ、一旦映像的カタルシスをライブシーンでピークに持って行きながら、残りの10分の独白的な描き方で怪物生成過程を掘り下げ、とても印象的なエンディングへ持って行った。終わり方の「二重性」も、ある意味で非常に20世紀少年であった。
これは、再構築した脚本と、堤監督の力量なんだろう。長崎尚志かもしれないけど。
一年前のエントリーには、俺たちの世代にはど真ん中と書いたが、結果的には、原作を知っている人もそうでない人も楽しめる弩級のエンタテイメントに仕上がっている。
余程の「原作原理主義者」でなければ納得する作りだったのではないだろうか。


俺は、これをキッカケに楽しく共通の話題で息子達と盛り上がった1年間に、感謝だ。


【蛇足ながら】
別に小難しいこと抜きにも、堤的ギミックというか細かい仕掛けがたっぷりで楽しい。
俺のツボに入っちゃったのは

  • ケンヂと本物の遠藤賢司の共演
  • ともだち暦元年(2015年)に建てられた「XVタワー?」がタイレルタワー*1にくりそつなこと*2
  • 突然出てくる高橋幸宏ビリー、しかも慣れないベース弾き!
  • 予想以上にかっこいいロックアレンジの「ボブ・レノン」
  • ユキジに投げ飛ばされる武蔵

 

*1:ブレードランナーに出てくるレプリカント製作会社

*2:それ自体、堤監督自らも言及している