souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか P.F.ドラッカー著

恥ずかしながら、この歳になって初めてドラッカーを一冊通して読んだ。
この本は「初めて読むドラッカー」とあるように、彼自身がこれまでの著作10点+論文1点から抜粋・加筆・修正した、大変お得かつ俯瞰的体系的把握にはうってつけの本である。
さすがにエッセンスを煮詰めた「濃厚なスープを頂きました」的読後感は、ヘビー級チャンピオンだ。


心に残るコトバも、沢山散りばめられている。

  • 決断しないのも決断である
  • 組織は創造的破壊のためにある
  • 生産性を高めるために「目的は何か」を常に問い続けることが必要だ
  • 日常生活の中に継続学習を組み込め
  • みずからの人生を変えた七つの経験
    • 目標とビジョンをもって行動する〜ヴェルディの教訓
    • 神々が見ている〜フェイディアスの教訓
    • 一つのことに集中する〜記者時代の決心
    • 定期的に検証と反省を行う〜編集長の教訓
    • 新しい仕事が要求するものを考える〜シニアパートナーの教訓
    • 書きとめておく〜イエズス会カルヴァン派の教訓
    • 何によって知られたいか〜シュンペーターの教訓

特にシュンペーターのエピソードは、ぐっと来る。素晴らしいハナシなので抜粋を引用する。

父は、嘗て「欧州一の美人を愛人にし、欧州一の馬術家として、そしておそらくは世界一の経済学者として知られたい」と豪語して有名であったシュンペーターに聞いた。
「ジョセフ、自分が何によって知られたいか、今でも考えることはあるか ね」
シュンペーターは答えた。
「その質問は今でも、私には大切だ。でも、むかしとは考えが変わった。今は一人でも多くの優秀な学生を一流の経済学者に育てた教師として知られたいと思っている。
アドルフ、私も本や理論で名を残すだけでは満足できない歳になった。人を変えることができなかったら、何にも変えたことにはならないから。」
彼は、その五日後に亡くなった。私は、今でもこの会話を忘れることができない。
私は、この会話から三つのことを学んだ。
人は、何によって知られたいかを自問しなければならないということ
その問いに対する答えは、歳をとるにつれて変わっていかなければならないということ
本当に知られるに値することは、人を素晴らしい人にかえるということ

まさに珠玉のエッセイ。
ヘビー級チャンピオンのパンチは、一発一発が効くぜ。
迷ったときここに戻る本になるんじゃないか。
この歳でこの本に出会ったのには、意味がある。この本はあまりに本質的なために、その時々の読み手の状態によってメッセージを変える。仕事や社会経験の蓄積を通して感じるコトバひとつひとつの重み。


「この歳になって初めて」とは書いたが、実は俺はひとつも恥じるところはない。
幾つになっても恋愛はできるさ。