souxouquit’s blog

オヤジロッカー souxouquit の蹴音映書網業泉食考♪

ジャーナリストという人種

町田徹氏の講演を聴きに行った。
昨年夏に「巨大独占NTTの宿罪」asin:4104698016、講演の内容もこれに沿ったものだった。

  • 地下の支配者
  • 弱者を装う日本一の高収益企業
  • 新電電の反乱
  • ライバル死屍累々
  • 歪んで伝わる米国の通信自由化
  • 巨大独占の誕生秘話
  • 郵政省 vs. NTT − 通信行政の失敗
  • 独占のDNA
  • 生かされない教訓「郵政民営化

よく調べているし、その時々の「力学」の分析には鋭いものがある。しかし、どうも腑に落ちないトコロもある。特に、「NTTが憎いという訳ではない」という彼の発言と、競争の本質がシフトしている現状への示唆の少なさが、奇異に映った。


思い切って彼に「この本を著すことで実現しようとしたあなたの『夢』みたいなモノは何ですか」と尋ねてみた。

ジャーナリストの性として、特殊な世界で起こっていた「分割論」や「政治決着」の舞台裏を、読者に知って貰う、またその過程で、自分が取材で知りえた情報を記録として落とし込み、自分なりの「決着」をしたかった。だから本当は2〜3年前に上梓するべきだったのが、日経新聞退社のバタバタや「選択」誌の編集者として時間が取れず、今のタイミングになった、とのこと。どうりで「電話時代の会社のあり方」から「IP時代」へシフトしている現状が殆ど反映されていない訳だと納得した。それにしても「郵政民営化」議論が活発な昨今にはピッタリのタイミングで、少々勘ぐりたくもなる。いずれにせよ、彼は私的独占は大嫌いなのだそうで、彼には「今後、独占という意味でウォッチして欲しいのは、マイクロソフトであり、Googleだと思う」とご進言申し上げたところ、素直に聴いてもらった感じだった。そこには「真実の追究その中にこそジャーナリズムの本質がある」と言わんばかりの態度であった。管理職に昇進するタイミングで日経新聞社を退社してフリーのジャーナリストになったのも、ペンで勝負したかったからだという。蛇足ながら付け加えると、頂いた名詞に刷られたメアドは、ぷららであった。


ジャーナリストという人はこういう考え方をするものなのか、と眼から鱗であった。